合同会社 HUB - Other 2022.06.09
2022.05.27
合同会社 HUB
1837年、ティエリー・エルメスという男性がパリに馬具工房を創業、この馬具工房は後々、ハイブランドの中でもトップに位置する”エルメス”へと形を変える。
初代社長であるティエリーの時代には、かの“ナポレオン三世”や”ロシア皇帝”を顧客にしながら業績を伸ばしていった。初代が相当のやり手なのは間違いないが、3代目のモーリスも負けてはいない。
モーリスは時代の変化に気付いていた。
交通手段が馬から自動車に代わる境目の時、このまま馬具をやるだけではと、モーリスは事業を多角化していった。馬具の技術を活かしたバッグ、腕時計や香水など、すべてを自社でデザイン・製造して現在の礎を築いていった。
5代目のジャンの時にはある偶然の産物が。
ジャンが飛行機に乗っていた時、隣にいた女性がカバンを引っ掛け、中身がこぼれてしまう。ジャンはポケット付きカバンをすすめたが、その女性は“エルメスが作ってくれれば”と言葉を漏らした。もちろん、エルメスの社長だとは知らずに。
ジャンはエルメスの社長だと名乗り、女性の希望を聞き、エチケット袋にまとめた。
後日、エチケット袋の内容を元に製造されたカバンを女性にプレゼントした。そして、その女性がジェーン・バーキンという有名な女優だったことから、カバンの名前に“バーキン”が使われたとか。
ここまでうまくできた話を聞くと、どうにも眉唾ものだと思ってしまうが、エピソードから感じとれる、日頃のジャンの姿勢が生んだ偶然なのは間違いない。
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